毎年新年を迎えると話題になるのが、おせち料理。正月に食べるお祝いの料理だということはわかるけど、いったいなんで食べるんだっけ?と、疑問に感じたことがあるひともいるでしょう。今回はそんな皆さんのために、おせち料理に関する由来や意味合いを1つ1つ紹介しようと思います。
そもそもおせち料理にはどんな意味があるのでしょうか。『おせち』とは本来、暦上の節句のことを指します。つまり、季節の変わり目に食べる料理がお節料理というわけです。ちなみに、おせち料理には、「めでたさを重ねる」という意味で縁起をかついで重箱につめて出されます。家庭ごとに重箱の中身は異なりますが、今回は一般的なものを紹介していきます。
現代風にいうと、長崎から伝わったイケてる料理、という位置付けです。何がイケているのかというと、お洒落な人・粋な身なりの人という意味をもつ伊達者からきています。長崎から伝わった『カステラ蒲鉾』が、伊達者の着物に似ていたことから、伊達巻と呼ばれるようになりました。
えびは、かなり有名なのでご存じの方も多いと思いますが、長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きするという長寿の意味が込められています。おせち料理には、小えびを串で止めた鬼がら焼が用いられることが多いです
蒲鉾は日の出を象徴としています。紅はめでたさと慶びを表し、白は神聖を表しており、元旦には欠かせない料理です。正月の蒲鉾だけでなく、紅白は祝いの色として用いられることが多いです。
金色に輝く栗きんとんは財を意味しています。豊かで運気の強い1年になるようにと願って食べることが主流です。
「まめに働く」という言葉からも推測できるとおり、『まめ』には、丈夫や健康といった意味があります。おせちの定番です。
昆布巻は一家発展の縁起ものです。正月の鏡飾りにも用いられます。おせち料理には、煮しめの結び昆布、昆布巻と、幅広く昆布が使われます。
数の子には、子孫繁栄の意味が込められています。数の子はニシンの卵です。二親(にしん)から多くの子が出るのでめでたいと、という由来で古くからおせちとして用いられています。
田作りは文字通り、「田をつくる」ということに由来します。田植えの肥料に乾燥したイワシが使われていたことから、田作りと呼ばれるようになりました。おせちでは豊作祈願の意味で食べられます。