この世には、「高級料理しか食べたことないです~」みたいな舐めたヤツが存在する。まさに資本主義社会。私は、決意しました。そんなヤツらを、薄汚いけど安くてめちゃくちゃウマい下町の大衆料理店に連れて行くことを。そして、そのすばらしさを体感させることを。
前回の銀座系美女を薄汚い下町の焼肉屋に連れて行ってみた。に続く、銀座系美女を下町の大衆料理店に連れて行こうPart2です!Part1は、こちら。
今回は、東京の下町『蒲田』で朝まではしご酒という、地元民さながらのことをしてみました。かなり強烈なお店ばかり連れて行ったので、若干銀座系美女に引かれた部分もあったり、楽しんでもらったりと、色々と波乱がありました。。。それでは、その一部始終をご覧ください。
銀座系美女:
都内の大学に通う女子大生。週末はクルーザーやらリムジン女子会。食事しに行く場所は銀座。金銭感覚ぶっとび気味。インスタのフォロワー5000人越えのちょっとした有名人。
下町系男子(僕):
奨学金で大学に通うまじめな苦学生。下町生まれ下町育ち。蒲田が大好き。極端にケチ。地味でもなく派手でもなく、いわゆる普通の学生。銀座系美女と同じ大学。
2人の関係:
試験期間に真面目に授業を受けていたら、突如、とんでもなく美しい女性に「ノート、コピー取らせてもらえますか?」と、声をかけられた。僕は美人と話せてテンションが上がっていたのと、もしかしたらイイことがあるかもしれない、という柔い下心から、これまで必死に書いてきたノートを彼女に貸した。それ以来、僕と銀座系美女はそこそこ仲が良い。いわゆるパシリからのスタートで、今では少し成り上がり、普通にお友達として接している。
蒲田に呼んでみたはいいものの、僕は、本当に心配していました。なぜなら蒲田という土地は、写真の通りの『これぞ下町!』というような街だからです。どう考えても、六本木のバーだとか銀座のレストランに行くようなヤツが来る場所ではない。本当に呼んでよかったのか?そう自問を繰り返しました。すると午後9時、ついに、華やかな格好をした銀座系美女が蒲田駅に現れました。
銀座系美女:めっちゃ遠かったー
下町系男子:そうだよな、1時間くらいかかった?
銀座系美女:うん。つかれたー
銀座系美女の家とは真逆の方向にある蒲田。わざわざ1時間かけてはるばるやってきてくれたのです。遠出させてしまった以上、変な失敗はできない。このときの僕・下町系男子はとてつもないプレッシャーを感じていました。
銀座系美女:で、今日はどんなところに連れて行ってくれるの?
下町系男子:そうだなー。蒲田といえば羽根つき餃子か居酒屋だな。よし。3択ね!①立ち飲み②普通の大衆酒場③有名な中華 どれがいい?
銀座系美女:立ち飲みってなにw 立ち飲みにしよ!
まさかの一番コアな『立ち飲み』を選択してくれました。蒲田の立ち飲みといえば、真のノンベエが集まる飲み屋だということを僕は知っていたので、提案したはいいものの、着いたら銀座系美女にキレられないか、内心ビクビクしながら歩き始めました。
※ちなみに蒲田の羽根つき餃子については、こちら。蒲田駅西口の飲み屋は、こちら。蒲田駅東口の飲み屋については、こちら。に、僕のオススメをまとめているので、よかったら参考にしてみてください!
下町系男子:それにしても、蒲田らしからぬ格好できたなw
銀座系美女:いや、これ、蒲田スタイルだから!
下町系男子:いやいやいや、どこが!?蒲田にそんなヤツおらんよw
いつもよりは比較的落ち着いた印象でしたが、かなり華やかな服を着てらっしゃいました。正直言って、めちゃくちゃ浮いてました。蒲田という地に銀座系のファッションをしている人などそうそういないので。
下町系男子:おお、ついた!ここだよー
そんなこんなで他愛もない話をしていると、目当ての立ち飲み酒場『かるちゃん』の前に着きました。ふと、隣の銀座系美女の姿をみてみると。。。
銀座系美女:・・・
ただ、ただ、黙っていました。唖然、愕然、呆然。彼女の表情は強張っていました。そしてなにも発することなく、立飲酒場『かるちゃん』の横を通り過ぎていきました。
下町系男子:どうした!?入らないの?
銀座系美女:え、あ、うん…ちょっとまって…
下町系男子:大丈夫?ここはちょいレベル高すぎたか?w
銀座系美女:いや、ぜったいココ面白いんだけど、うん。ごめん。1回パス。
蒲田のノンベエオヤジたちがゲラゲラ笑いながら立ち飲みしているお店には、まだ抵抗感があったみたいです。しかし、同時に、かなり興味も持ったようです。ただ、キャパオーバーだっただけで。。。
銀座系美女:でも、楽しそう!いつか絶対いく。とりあえず、練習の意味も込めて1回ほかのお店いこ!
実は、僕、このときちょっとうれしかったんです。「高級料理しか食べたことないです~」みたいな銀座系に、下町蒲田を舐めてもらっちゃ困る。キレられることなく、ただ、蒲田という地の凄まじさを感じてもらえたようなので、ある種「ザマァwww」みたいな気持ちが生まれたのでした。
銀座系美女にとって程よい下町感のあるお店を探すために、僕たちは蒲田の夜道を歩きまわりました。
こちらが噂の銀座系美女です。写真でみると意外とマッチしているようにも見えますが、やはり、少し浮いてます。蒲田用にラフな格好をしてきてくれたそうです。(10㎝以上あろうかというヒールは蒲田向きではないと思いますが..)
銀座系美女:えー、なにこれー!イイじゃん!かわいい!たのしい!
下町系男子:なにが可愛いのかよくわからんけど、楽しんでくれてるならよかったわ
相変わらず彼女の可愛いPOINTは理解できませんが、なんとなく、彼女が喜ぶ雰囲気は理解しつつある下町系男子です。
銀座系美女:わー、たのしい。これはもう、旅行だね。違う国に来たみたい!まるで台湾だココは!
お前とは住む世界が違うんだよ!ってことでしょうか!?いや、そういう意味ではないです(おそらく..)。たしかに蒲田は独特の雰囲気があり、来る者を魅了します。きっと彼女もまた、蒲田という街に心を奪われてしまったんだと思います。
そして、イカついヒールで歩くこと30分。ついに、よさげな大衆居酒屋を発見しました。
これぞ大衆居酒屋!というかなり強烈なお店。しかし、銀座系美女も先ほどの『かるちゃん』をみて慣れたのか、こちらのお店は抵抗感なく入ることができました。
銀座系美女:なにこれ!これはイイ!めっちゃかわいい!
下町系男子:すげーテンション上がってんじゃん!よかったちょっとホッとしたわw
このとき「この人、ボキャブラリー少なくね!?『楽しい』と『可愛い』って形容詞しか発しないじゃんw」ということに僕は気づいてしまいました。
店員さん :飲み物いかがなさいますか?
下町系男子:生で!
銀座系美女:ええ、メニューってありますか??なに注文すればいいかわかんないよ~
明らかに元気になる銀座系美女。10㎝超えヒールの銀座系美女を30分も歩かせてしまい、申し訳ない気持ちを少し抱えていましたが、安心しました。どうやらこういうお店に来たかったようです。どこかで聞いた、金持ちも一周まわると庶民的なものが恋しくなる、って話は本当だったんだなと感じました。あ、メニューがなくて困惑している姿は、銀座のお店でスパッと注文してるカッコイイ姿とは違い、なんだかおもしろかったです。
相変わらず、なにが『可愛い』のかわからんかったので、ひとつひとつ聞いてみました。大半は僕の理解の幅を超越していたのでよくわかりませんでしたが、理解できた部分もあったので、わかったことだけまとめます。
銀座系美女いわく、銀座にこのシステムはなかなかナイとのこと。いまどき手作業なのには、さすが下町!っていうある種の感動が芽生えます。銀座系美女は、「本当にここは日本なのか!?」という錯覚に再び襲われたようです。
銀座系美女:うわー、これかわいい!ひとつひとつチェックするんだね!
下町系男子:そうだね。これはいまどき珍しいかもな。なんか、台湾とかにありそうだよね。
銀座系美女:それだ!やっぱり私は今日、旅行にきているのかもしれない。
なんとなくわかりかけている。彼女は細かいものをみると、『可愛い』と言う傾向にある。定かではないが。。。
言われてみれば、たしかに!なんとなく短冊にみえますよね。これには銀座系もテンション高まってました。それにしても、メニューの量多いな!そして相変わらず、安いな!というのが僕の印象です。
銀座系美女:わー、あれみて!短冊みたい!七夕だ~
下町系男子:え、どれだよ?
銀座系美女:あれだよ!メニューみたいなヤツ!七夕の短冊みたいじゃない?
下町系男子:おー、ほんとだ!たしかに短冊にみえる!そろそろ七夕だしな。(2016年7月5日に行きました)
でましたね。細かいもの。やはり彼女は、細かいものに『可愛い』と言う傾向にあるのかもしれません。まあ、今回の『短冊っぽい』というかわいさはなんとなく僕にも理解できました。
またまた、虎ちゃんですみません(いつか必ず銀座系美女の素顔さらします)。会計を担当していたおばあちゃんに『かわいい』を連呼していました。ついには一緒に写真とる!ってなり、この一枚がうまれました。
おばちゃん:お会計は、、、¥__だよ
銀座系美女:わーーー、かわいい!めちゃくちゃかわいいじゃないですか~
言葉のキャッチボールは、成り立っていません。
おばちゃん:なに言ってんだい。今日はすっぴんだよ。だから牛乳入りのタオルでこうやって顔洗ってんだい。
よくわからないけど、おばちゃん、食いついてきました。(お会計は。。。??)
銀座系美女:ええー、すっぴんなんですかー。めっちゃきれい!めっちゃかわいい!
おばちゃん:そんなことないよ。お前さんのほうがきれいで可愛らしいよ。あれ、お会計いくらだっけ?
年齢差関係なく女子トークをぶちかましてました。話に夢中になり、お会計を忘れてしまうあたり、とってもキュートでした。最後に教えてくれたのですが、年齢は80歳越えだそうです。20そこそこの女子トークについていく若々しくてキュートなおばあちゃんでした。
終わってみると『鳥万』は、かなり大当たりでした。普段はあまり1F席に通してくれないのですが、1F席に通していただき、存分に下町大衆酒場の雰囲気を堪能することができました。(2F席よりも1F席のほうが、ガヤガヤ感が強い)
銀座系美女:えー、もうこんな時間!?でも、せっかくここまで来たからはしご酒っていうのしてみたい!
下町系男子:お、まじか!そんなに楽しかったん?なら行ってみるか!12時前ならまだ空いてるお店あると思うよ!
銀座系美女:うん。ぜひ連れて行ってください♪
歩きながら、「蒲田では、3~4軒はしごしてのみに行くのが普通かな」みたいな話をしていたため、はしご酒にも興味を持ってくれたみたいです。色々とありましたが、今回も、なかなか喜んでくれてよかったです。
今回のみに行ったお店は、こちら。
鳥万 本店
所在地:東京都大田区西蒲田7-3-1
TEL:03-3735-8915
営業時間:【月~土】16:00~23:00【日・祝】15:00~22:00
全品お酒も食べ物も300円前後くらいです。比較的安めで料理もおいしいのでオススメ!銀座系美女が言っていた『短冊』をみながら、値段は無視して自由気ままに注文してみてください。
今回の『銀座系美女とコアな大衆酒屋で朝まではしご酒。』ですが、長くなりそうなのでいったん、一軒目終了までで『前編』とさせていただきます。
続きが気になるよ!とか、結局どこまでいったんだい!とか、なめた銀座系をギャフンといわすことはできたのか!とか、その他もろもろ興味をもってくださったら、ぜひこちら『銀座系美女とコアな大衆酒屋で朝まではしご酒。(後編)』をご覧ください!